学級では、担任の先生が子どもたちに指示を出す場面が頻繁にあります。
(ここでの指示とは=学級全体を動かす際の言葉かけ、と捉えてください。ノートの◯ページを開けて下さい。集合してくださいなど)
分かりやすい言葉に言い換えたり、なるべく短く伝えるようにしたり。
どの先生も子どもたちに伝わるよう、日々工夫をされているかと思います。
「そんなつもりはないのに、クラスの子に圧を与えてしまう。
話しかけづらいと言われてしまう」
と言い、悩んでいる同僚Aさんがいました。
自分の工夫や配慮が足りないせいだと自分を責めては、学んだことをあれこれと試していました。
一方私は
「何度言っても指示が通らないのに、Aさんの言葉はスッと通る。なぜなんだろう?」
と悩んでいました。
そしてAさんと同様に「自分の力量が足りないせいだ」と考えていました。
Aさんも私も、別の悩みで同じように自分の力量不足を感じている。
もちろん経験が足りない、伝え方の工夫が必要だった部分もありました。
しかし理由はそれだけではなかったのです。
どちらのタイプも、解決策は「自分のタイプと違う人に協力してもらう」こと。
そしてそれぞれ「自分の持っている良さを活かすこと」が大切です。
なかなか指示が通らない。私のやり方が悪いんだろうか?
初任者としての一年が明け、やんちゃ者が揃っている学年へ配属された私。
クラスを落ち着かせるのに、四苦八苦していました。
思い出すのは、前の年に同じ学年を組んでいた、主任のこと。
とてもエネルギッシュで、子どもや保護者からの信頼も厚い。
喜怒哀楽がはっきりしていて、発する言葉にもパワーのある人でした。もちろん一言指示を出すと、サッとクラスの子たちは行動し始めます。
「あんな風になりたいな」その人を手本に、自然とやり方を真似ている私がいました。
結果、その時は上手くいきました。
しかし次の年に体調を崩してしまいます。知らずしらず、無理をしてしまっていたんでしょうね。
主任のようなパワフルなやり方は私には合わなかった。やり方を見直さざるを得なくなったのです。
色々考えたり学んだり、子どもたちとの関わり方を変えていくうちにわかったこと。
やはりパワフルなやり方は私の素質として合っていなかったのです。
電波が強いタイプか、アンテナが大きいタイプか。
私たちはそれぞれが、見えない電波のようなものを発しています。
電波を出すのが強い人もいれば、受け取る基地局としての力が強い人もいます。
ちょっと咳をしただけで皆が振り向くほど、電波の強い人もいれば、
電波はそれほどでもないけれど、相手の様子や雰囲気を察知する、アンテナの感度が高い人もいる、と言うような感じです。
電波強め・アンテナ低め型の先生
そもそも子どもたちに指示が通らない…と悩まれたことは、あまりないのかも知れません(羨ましいな)。
電波が強く、発する力が高いので、「あのさ」と呟いただけで子どもたちが振り向く、なんて事があるのではないでしょうか。
実際このタイプの先生が、運動場に散らばった子どもたちを「集合してー!」の一言で集めているのを見た事があります。
反面、ちょっとした言葉が「怖い」「威圧感がある」と受け取られてしまいがち。
クラスの中で困っていたり、普段と違う様子の子どもたちに気がつくのが遅れてしまったり、という事も起こりがちです。
電波弱め・アンテナ高め型の先生
私はまさにこちらのタイプ。「みんな聞いてー!」と言っても、なかなか声が通らない。
このタイプが無理に電波を発しようとすると、すごく疲れてしまったり、怒ったエネルギーで言うことを聞かせようとしてしまいがち。
一方で受信力が高いので、子どもたちの雰囲気や様子を察する力に長けています。
「今日はなんだか元気がないようだけど?」
とあなたに言われて、
「見てくれてるんだ」と安心する子もいるのかも。
圧を感じさせずに接することができるので、話しやすいと感じてくれている子もいるかも知れませんよ。
ポイントは、苦手を補ってくれる人を頼ること
ではそれぞれ、どんな手立てを取れば良いのか。
もちろん個人でできる努力もありますが、それだけでは難しい部分もあります。
どちらのタイプも、それぞれ苦手を補ってくれる他者を頼りましょう!
ー電波強め・アンテナ低め型ならー
ーアンテナ高め型の先生に「様子がいつもと違う、気になる子」はいないか尋ねてみる
ー圧や雰囲気を敏感に感じる子に何か伝える時は、別な人から伝えてもらうようにする
ー教室の様子をそれとなく、子どもたちに聞いてみる
ー電波弱め・アンテナ高め型ならー
ー指示を出すときにメガホンがわりになってくれる、電波強め型な子に頼む。
ー受信力が強いので疲労が溜まってしまいがち。子どもたちにお願いできることは任せ、やってもらう
ー何度も伝えないと届かない、ということが起きがちなので、必要なら他の先生にもお願いして指導に入ってもらう
私はちなみに、毎年クラスででメガホン役になってくれる子を探しました。
座席もできれば教卓の近くへ配置し、その子に「◯◯って、みんなに声かけしてもらっていいかな?」とお願いしていました。
その後には必ず、「みんな聞いてくれた!助かったよ、ありがとう!」と感謝を伝えていました。
自分の苦手を補ってくれているのですから、それはもう感謝しかありませんよね。
しかも、そこで無理してエネルギーを使わなかった分を、子どもたちのために還元してあげられるのです。
私の苦手を補ってもらったことで、クラスがより上手く回っていくようになりました。
それぞれの良さを生かしましょう。より楽しく、子どもたちと関わることができます!
どちらが良くて悪いということはないです。
むしろ、どちらのタイプもいる事が、子どもたちとより良い関係を築いていくには大切なことだと思います。
すべてを自分だけでどうにかしようとしないこと。得意な人に声をかけ、手伝ってもらうことです。
同僚の先生でも良いし、支援員の先生でもいい。
クラスの子どもたちだって助けてくれます。
まずは自分がどちらのタイプなのか、確認してみましょう。
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コメント
[…] その子は適応値がデリケートでした。しかも数値としてはかなりのデリケート。教室という集団の中にいると疲れやすいだろうと予想されます。(適応値についてはこちらの記事も参考にしてください)https://yasunonatomi.com/archives/368 […]
[…] 適応値については、この記事もご参照ください。https://yasunonatomi.com/archives/368大雑把な解説になりますが、その人の持つエネルギーを数値化したものです。携帯電話の電波・基地局のようなものと捉えてくださっても構いません。Pから始まる数値の人はパワフル、Dから始まる数値の人はデリケートと表現されます。私はDから始まるのでデリケート。次のように書かれています。 […]