捨てる派、捨てない派、真反対な夫婦の年末大掃除

子育て

私と夫は他人の間柄。

まあ夫婦なんて、言ってしまえば赤の他人なんだけど。

ある方法で私たちの関係性を見た時に「他人」と出た時には笑ってしまった。そしてすっきりした。ああ、だからこんなにも意見が合わないのか。

私は新婚旅行くらい、海外へ行きたい。かたや彼は、海外怖いからせめて北海道にしようと言う(数年後、会社の慰安旅行で台湾へ行くと言い出し、私ブチギレる)。

勝手知ったる沖縄で子育てしたい。かたや、県外で色んな選択肢を持たせたい。

寒がり。暑がり。これは性格でも考え方でもないか。でも本当に、ありとあらゆることが合わない。

じゃあなんで結婚したの?って方向に舵を切ると、読むに耐えないブログになるので文句はここまで…

先日、家の大掃除をした時に、改めて合わないんだなぁと感じた出来事があったので、その話をしたい。合わないなりにも、お互いの考えやペースを尊重し合って過ごすことが、私たちみたいな「他人」の夫婦には多分大切なのだ。

彼とこれまで共に暮らしてきた家の中では、一番の広さの現住居。だからってあれも置こう、これも置いておこうなんてしたら、あっという間にゴミ屋敷だ。

おうちの片付け、整理整頓は基本ワタシの役目なので、自分の仕事を増やしたくなかった。

なので「年末最後のごみ捨てまでに、使っていないものは処分しよう」と夫に提案した。彼は生返事で、はい、と言ってた。

夫からしたら、私はモノを捨てすぎらしい。後で使うものもあったでしょう。捨てたのに、また買ったモノだってあったでしょ?

捨てすぎるなよ、と牽制してるんだろう。いや、あなたがモノを抱え込み過ぎなのよ。

彼の荷物は多い。栃木、沖縄、茨城と住まいを転々としてるのに、一向に減らない。

しかも、一緒に住み始めて10年を越えたけど、あの箱には何が入ってるのか分からない、という、ナゾの開かずの段ボール箱が5箱くらいある。

こやつらに手をかけるなら今年がチャンスだ。今まで見て見ぬふりをして来たけど、今年もそうしたら来年も、この段ボールは我が家のスペースを占拠し続ける。幸い段ボール達は部屋にあげてもらえず、ずーっと玄関のポーチに置きっぱなしだ(本当はそれも気に入らない)。意を決して彼に聞いた。

「そろそろ年内最後のごみ収集なんだよね。玄関の段ボールも、一度開けておきたいんだけど」

捨てていい?とストレートに聞いてはいけない。そしたら喧嘩になる。あなたの判断を仰ぎたいの、ってスタンスでいることをアピールする。

この中に入ってるのは、10年前に一度だけ存在確認をした、青いスケルトンのプレステ2と、一緒に住み始めて使ったのを見たことがない、ビデオデッキ。それとビデオテープ。上記2点は燃えないゴミ、ビデオテープは燃えるゴミ。処分方法は確認済みだ。捨て方わからないから、今度にしよう?とは言わせない。

「あー、そうなの。わかった、開けておく」

「うん。燃えるゴミの日は火曜が最後で、燃えないゴミは水曜が最後だから」

段ボール開けそうにないな、と思いつつ、ゴール(ゴミ捨ての日)だけは伝えておく。歯痒いけど、あとは彼に一任する。

燃えるゴミ(ビデオテープ)はカビも発生していた為、順調に処分。問題は燃えないゴミ(プレステ2とビデオデッキ)。手強そう。処分できるかしら。

割れてしまったお皿や充電コードなど、他に燃えないゴミもあったので、回収袋を開けてそれらを入れていく。キッチン、リビング、そして玄関へ。

玄関に降り、サンダルを履き、袋を広げて待つ。袋に入れるのも勝手にやっちゃダメ。彼のペースは守ってあげたい。いや、守ってあげないと争いになる。家庭平和のために、ゴミ袋に押し込みたい気持ちを抑えてじっと待つ。

やっと彼が来た。段ボールを開き、ビデオデッキをじっとみる。「これ袋に入らなくない?」きたぞ。何を惜しんでるの?使わないんだから捨てますよ!

とは言わずに「袋を両側からかぶせて、縛ればいいと思うよ」と伝える。幸いそのやり方でビデオデッキは袋に収まった。さようなら、ビデオデッキ。

次は強敵プレステ2。これは小さいから、そのまま袋に入る。けど彼はじーっとプレステを眺めたまま動かない。

本体には手をつけず、彼はとりあえず周りのコード類を袋に入れていく。赤・白・黄色の端子がついたコードが、5.6本袋に入ってる。テレビゲームを知らないけど、多分こんなに使わないよね。

そしてコントローラー。これも5個くらい段ボールに入ってた。一体何人でプレイしてたの?これも一つずつ、手に取り眺めながらも袋の中へ。

最後に本体。しばらく黙って青いスケルトンのプレステを見つめたあと、彼は言った。

「この中にソフト一個入ってるから、取り出してから捨てていい?」

そんな言い訳ある?

とは言わずに「分かったよ」とだけ呟いた。ちょっとだけ吹き出しそうなのを私は堪えた。この人、この後絶対、電源入れてゲームするな。

ワタシの予想通り、彼はテレビにプレステを繋いで動作チェックをやり出した。その後のことはよく分からない。おそらくソフトも中に入ってなかったと私は読んでいる。ただ、長男が「すごーい!テレビでゲームできるー!」と仕切りに喜んでいたのは確認した。なるほど、味方を増やしたわけだね。

ちなみに私は沖縄を離れる時点で、荷物をだいぶ捨てた。実家に置いても後々親の迷惑になるし、引っ越し屋さんに梱包してもらった後、開けるのも大変だし。本が好きで100冊以上持っていたけど、それも選びに選んだものだけ、あとは処分して来た。

この辺もホントに真反対だ。

ダイビングのフィン、スノボの板、大学時代のノート。彼の捨てられない荷物(思い出なのかな)は、新居の一角にどてんと構えて、未だワタシと敵対している。

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