「事実と考えを区別しよう」小学校で、そんな授業をした時のハナシ。その2

教育
「事実と考えを区別しよう」小学校で、そんな授業をした時のハナシ。その1
小学校の先生をしてた頃。 国語の授業をどうやって進めるか、考えるのが好きでした。 国語って、月曜日から金曜日まで 毎日あるし 低学年だと1日2回とかあるんです(笑) 国語が好きって、まあ、ある意味ラッキーですよね。毎日好きな授業ができる、っ...

続きです。

りんごについて散々しつもんをしてみた後、

事実と考えを区別してみて、分かったことや気づいたことは、なんですか?

それをノートに書いてもらうことにしました。

書いたものを読み上げる形で、隣の人とシェアして

あ、これいいなー、

っていう意見はあったかな?と尋ねます。

そしたら1人の男の子が手を挙げて、隣の子の意見を教えてくれました。

「事実と考えを、分けてみたことがなかった。

人によって見方が違うことも、『事実だよ!』

って、言ってたかも」

わー。すごい。

子どもたちってすごい。

そこに気づいてもらえて嬉しいよ、って話した後に、

ちょっとだけワタシから、付け足しをしました。

実はね、うちのクラスで起こってるケンカって

事実と考えがごっちゃになってること、多いのよ。

あの人は「叩いた!」

こっちは「叩いてない、触っただけ」

みたいなね。

難しいよねー。

今日の授業でみんなが出してくれた

「人によって違うか、違わないか」って、すごく大事なポイントだと思うから

ここだけでも覚えててくれると、嬉しいな。

きっともっと、楽しいクラスになれると思うよ。

小学校の授業なんて、ほんと毎日飛ぶような速さで進んでいきますし

自分自身が思い返したって、小学生の時の授業なんて、ほぼ覚えてません。

でも、この授業の後に子どもたちのノートをみたら

「書いてね」って言ってないのに

あのリンゴの図がびっしり、色んな子のノートに書かれてたんです。

これです。

そうか〜。 

なんかどこかで、りんご見ながら授業したなぁなんて

思い返してくれたらいいなあ。

そう、この授業を機に

ヨシタケシンスケさんの絵本を知りました(^_^;)

「先生もあの絵本好きなんだね!ほら、りんごかもしれない!」

あの絵本に出てきそうな図、だったんですって。

私のヨシタケシンスケさんとの出会いは、この授業であり、子どもたちからの声かけがきっかけ、なのでした。