違うことは素敵なこと。コミュニケーションの取り方・2タイプを紹介します。

教育

伝えたいことが、なぜか相手に伝わらない。

相手を怒らせてしまった。そんなつもりじゃなかったのに…

そんな経験はないでしょうか?

相手の伝え方が悪いから、そうなるの?

私の言い方がおかしいの?

どちらでもない、誰も悪くない。

実は人それぞれ、コミュニケーションの取り方が違う。お互いの伝え方に「違い」があるだけなんです。

今回はコミュニケーションの取り方のいくつかのタイプのうち、2つをご紹介します。

自分や家族、周りの人はどのタイプに近いだろう?ぜひ、想像しながら読んでいただければと思います。

「うわ、ぐちゃぐちゃだね」

投げ捨てられたように、畳間に放られた洗濯物の山。夜遅く帰宅した夫が、それを見て呟きます。

日中、私は次男と電車に乗って、最寄駅へ出かけていました。

「だっこなのー!」とごねる、体重13キロの2歳児を抱えて、家から駅まで10分ほど歩く。もう、ちょっとした筋トレです。

さらに小学校から長男が帰宅後、「お母さん、月始めのお参り!行くでしょ!」と言い出した。それで近くの神社へ行ったんです。

私1人だと歩いて15分の道のり。子どもたちを連れて行くと往復1時間かかる。本当にナゾです。子連れで神社に向かうときだけ、時空が歪むのでしょうか…。

そんなこんなでぐったりしたまま、残りの体力を振り絞って、お夕飯づくり、男子2人をお風呂に入れる、お布団敷いて湯たんぽ用意して…

夕方暗くなってから、慌てて取り込み、畳間に放った洗濯物なんて、すっかり頭から消えていました。

子どもが寝静まり、夜遅くに帰宅した夫。リビングに入った途端、目に入ったのが洗濯物だったんでしょうね。

「うわ、ぐちゃぐちゃだね」と一言、呟かれたわけです。

事実は事実。事実を捉えてそのまま話す。夫はそういうコミュニケーションの取り方をします。夫のようなタイプを、β(ベータ)ちゃんとしておきましょう。

βちゃんタイプの夫は「ちゃんと片付けろ」とか「今日家事やってないの?」とか、そんなことを言いたいわけじゃない。

帰宅したら、取り込んだ洗濯物が投げ捨てられたように、放ってある。

だから「ぐちゃぐちゃだね」と言っただけ。

情報のやり取りがコミュニケーションだと考えている節があります。

「気持ちを分かってもらいたい」私のようなタイプを、α(アルファ)ちゃんと呼びましょう。

前置きも、出来事も、感情も、そして結末まで。まるで物語を語るように、丁寧に伝えきることがコミュニケーション。そう思っているタイプがαちゃんです。

βちゃんが、情報のやり取りをコミュニケーションだと捉えているなら、αちゃんは気持ちのやり取りをコミュニケーションだと捉えています。

情報が大事、気持ちが大事。大事なことが互いに違うので、この2タイプの間には、コミュニケーションエラーが起こりがちです。

私の母もαちゃんタイプです。父とよく晩酌をしていますが、母の話はちょっと長い。最後まで聞かないと、言いたいことが分からなかったりします。

私の母と父が、晩酌していた時のこと。

「今日、パート先の⚪︎⚪︎さんが、あ、この人外国人なんだけどね、掃除の仕方がわからないって言うから、一緒にやってあげたのよ」

「へえー」

すでに酔っている父は、聞いてるのか聞いてないのか。とにかく相槌だけは返しています。

私は隣の畳間で、子どもたちのご飯のお世話をしながら、遠巻きに2人の会話を聞いていました。

「この外国人の人ね、先月入ってきたのよ。出稼ぎで来てるんだったかな。大分若い人なのね。素直だしさ、よく動いてくれるのよ。パートのおばちゃんなんかより、全然マシよ」

「はいはい」

「でさ、掃除のやり方を教えながら、結局一緒に掃除までしてあげたわけさ。タイムカード切るのが遅くなって、私が怒られちゃったわけ。ひどくない?

あー、すみませんね、以後気をつけます、って言ったけどさ、嫌な気分になっちゃったのよね」

話の最後の方まで聞いて、ようやく、母の言いたかったことが分かりました。

若い外国人さんを助けてあげたのに、怒られて嫌だったんだ、って伝えたかったんだね。

このαちゃんタイプの方は、その場のシチュエーションとか、そこに至るまでのプロセスとか、そういうものを全部丁寧に伝えるのが大事。

丁寧に伝え切るのが、が相手に対する思いやり!と思っているところもあります。

そしてその時の気持ちを分かって欲しい。嬉しかったんだね。嫌な気持ちだったんだね。それを一緒にわかちあって欲しいと思っています。

今にも、うたた寝しそうだった父ですが、母が話し終わったのを見計らい、こう言いました。

「まあ、イヤだったのはわかるけどさー、今度はとりあえず先に、カード切るとか、時間までは手伝うよとか、言ったらいいさー」

父もさすが、長年母と連れ添っているだけあります。

嫌だったっていうのを理解して欲しいのも、父の頭には折込済みでした。まあね、覚えてたらやるけどさー、と母も渋々、父のアドバイスを飲み込んでいました。

先に気持ちを分かってもらえたから、アドバイスを受け入れられたんだろうと、見ていて思いました。

情報のやり取りをコミュニケーションだと捉えているβちゃん。

気持ちのやり取りをコミュニケーションだと捉えているαちゃん。

そうなんだな、違うんだな。と捉えておくだけで、相手に優しくなれます。

違いを理解できたら、優しくなれる。ひと呼吸おいて、「そういうことなんだね」って分かり合えるはずです。

あなたはどちらのタイプに近かったでしょう。家族や周りの方のコミュニケーションのタイプはいかがでしたか?

他にもコミュニケーションのタイプがあるのですが、長くなってしまったので、また別な機会に紹介させてくださいね。

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