背景を知ってたら優しくなれる 〜遅れて来たのはなぜだろう?

教育

とある講座で、先生に公開相談を受けられることになっていました。

にも関わらず、寝かしつけからの寝落ち。

遅刻です。

飛び起きて真っ青のワタシに、先生は怒りの表情ひとつない。

そう。先生は私が寝落ちするほど眠かった理由を知っててくれたんです(決して遅刻を勧めてるとか正当化しようとか、言いたいわけではありません。しないならしない方がいいです。ホント)。

なぜあの人は遅れて来たんだろう?

その日の朝、私は下の子を連れてハイキングに出かけていました。

周りの子達がスタスタ歩く中、うちの子はひたすら抱っこ。少し歩いては抱っこ。たまーにお友達と歩いたり走ったりするけど、やっぱり抱っこ。

公園に着いた時から、眠そうだった。あ、これは途中で寝ちゃうな。それは歩かない。歩けない。仕方ないな。

せっかく自然いっぱいの公園に来たのにな、という気持ちも少しあったけど、歩いてもらおうとするのは早々と諦め、抱っこしながら山道を歩きました。

頂上に着いた頃にはすっかり熟睡。周りの子がお昼ご飯を食べたり、遊んだり、絵本の読み聞かせを楽しんだりしてる中、帰り支度が始まるまで寝てました。いや、何しに来た?と笑けるくらい、ぐっすりでした。

寝起きで山道を歩くことなんてもちろんなく、帰りもほぼ抱っこ。もう今日は筋トレに来たね!と周りのママも笑っていました。

理由を知って、接してくれたおかげで

数日前から約束もしてて、日にちも時間も確認してて、しかも公開相談会するよーと広くお知らせもしてて。

なのに相談者が来ないって。 

普通キレますよね。文句の一つも言いたくなりますよ。

でも先生は、キレなかったし文句も言わずに、遅れて来た私の相談をいつもの調子で聞いてくれました。

日中こんなことがあったんだー、というSNSの投稿を見てたそうです。抱っこしてハイキングして疲れてたんだね、と。

申し訳ない気持ちでいっぱいだったのですが、遅刻した背景を知っててくれてたことにものすごくホッとして。 

いただいた貴重な相談会の時間を、忌憚なく相談し、アドバイスを聞かせていただきました。遠慮なくそれができました。

背景を知ること、知ろうとすること

昔受け持っていたクラスに、毎日のように遅刻して来る子がいました。

遅刻したくてする人なんていないよね。何か理由があるんだろうね。

クラスの子ども達も「そうだよねー。遅刻でも来るってすごいよね」なんて言いながら見守ってくれていました。

しばらく経って、その子が朝の家庭の様子を話してくれました。

どうしても朝起きられない。やっと起きて来たらお母さんが怒ってる。なんで毎日こうなの!と怒られたら、こっちも言い返してしまう。で、気持ちが落ちてやる気がなくなってしまう。やる気がなくなって、支度も間に合わなくて、遅刻しちゃう。

理由があったんだ。頭ごなしに叱らなくて、本当に良かったなと思いました。

起きている事の背景が、見える時もあれば見えない時もあります。

聞くと分かる時もあるし、聞いても分からなかったり、聞く事そのものが難しい場合もあります。

そうなる背景には、何があったんだろう?

想像したり、思いを寄せる、心の余裕をいつも持ち合わせていたいものです。

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