適材適所な人材配置

教育

先日、保育所の見学に行ったついでに、併設された子育て支援センターを訪れた。

遊びに来たぞ!のつもりの次男が、見学終わりに帰ろうとすると、ギャー!と泣いて騒ぎ出した。

じゃお母さん、ここで遊んで行きますか?と案内されたのだ。

支援センターで出会った先生が、なんと人と人をつなぐ天才のような方で。 

そんな先生に、私を含めママ達が元気をもらった話を書いてみようと思う。

保育所内の支援センターへ

子育て支援室、と書かれた部屋には、私の他に、2組のお母ちゃんと子どもたちがいた。

案内してくれた先生は、簡単な利用案内をした後、職員室へ戻っていった。そのまま先生が常駐してくれる場所もあるが、保育所内だからか、人手の関係なのか。

とりあえず次男は、一目散に外へ向かう。遊具や砂場で遊びたかったらしい。

その後室内に戻り、11時半前に先生がやって来た。

12時に部屋を閉じるため、片付けを手伝うために来たらしい。

この先生がとんでもない人だった。

気づいたらみんなで輪になって

「お喋りがうまいですねー」

と先生は話しかけて来た。

ベテラン先生といった風貌。体格もどっしりしてて(失礼かしら)、さっぱり話しやすそうな雰囲気だ。

お兄ちゃんがいるんです。お話よく聞いてるからですかねー、と返すと

「そうなのー!お兄ちゃんはいくつ?」

とやり取りが続く。

私と会話のラリーをしていた先生は、不意に隣のお母ちゃんへ話を振る。

「あれ、キミも同い年くらいじゃない?」

隣のお母ちゃんがそうなんです、聞いたら同級生みたいで、と返す。

あら大きいねー、でも1人目だからか、言葉なんかはまだまだで…、そんなの今からどんどん覚えるから大丈夫よお母さーん

今度はこの方とポンポン会話を紡いでいる。

なんていうか、見たことないけど井戸端会議ってこんな感じなんだろうか。

そういう親近感がある。

「みんな来年の保育所探ししてるの?」

と、今度はもうひと組のお母ちゃんまで話を回す。 

気づくと、3組のお母ちゃんが先生を囲むように集まっていた。

話題は保育所探しから、入所する際の点数の話へ。祖父母がいないと点数が上がる、と話す先生。

「みんなご出身はどちら?」 

沖縄です。宇都宮です、神奈川です…と、3人がすらすら、個人情報を喋り出す。

「あらー!みんなじっちゃんばぁちゃん無しで頑張ってるのねー。ここら辺実はね、転勤族も多くてね、似たようなご家庭多いんですよねー」

と、このあたりの子育て事情を話してくれた。

「先生、あちこちの保育園の口コミとか、情報入って来ませんか?」

1人のお母ちゃんが尋ねる。

保育園に関してはメディアじゃネガティブなニュースばかり。やはり気にはなる。

「あー、最近はネット見たらいろんなこと書かれてるもんね。でもね、あれもね、新聞やテレビは事件ばっかり取り上げるけど、なんでそうなったとか、いろんな背景を考えたらね、叩いたりするのを認めるわけじゃないけど…」

なんて、鋭い質問にもあけっぴろげに対応していた。

先生が席を外した後、私たちお母ちゃんは、保育園探し大変ですよねー、と3人で話に花を咲かせていた。

まさに支援センターにいて欲しい人!

私たちは、子どもを遊ばせながら友達も作りたいし、子育て情報もいろいろほしくて、支援センターに行く。

でもそこでお母ちゃんと仲良くなるには、時間がかかる。

そもそも知り合いじゃないし、子供を遊ばせながらのおしゃべりになるし。

なのにたった一回でこんなに仲良くなれるなんて。

この先生を支援センターに配置したのは、適材適所そのものだなーと感心した。

人から話をさりげなく聞き出すのがうまい。

人と人とをつなげるのがうまい。

難しい質問にも、明るくさらっと返答するのがうまい!

もちろん担任の先生でも、最高に素敵だなーと思えただろうけど、支援センターで、地域のお母ちゃんを1人でも多く、笑顔にして欲しいな。

先生と、あのお母ちゃん達に会いに、また行こうと思う。

コメント