先日方言でブログ記事を書いたら、結構な反響をいただいた。
その場にいる感が、より高まるらしい。
確かに、沖縄の方言を聞けば、南国沖縄の温かい空気が見える。
京都の方言を聞けば、古都京都へトリップした感じを覚える。
私は生まれも育ちも沖縄なので、根付いている言葉はそちらのものだ。
けれど栃木に住んでいたことがあり、栃木独特の言葉も、いくつか身体に染み付いている。
染み付いた言葉が口をついて出る時。
栃木で受け取った、大切な人たちの愛情も、一緒に溢れ出ている。
そんな気持ちになる。
東北っぽい栃木弁
栃木県は北関東。東北っぽい語尾上がりのずーずー弁だ。
よく「U字工事の喋り方は大げさだっぺ」と憤っているおばさまを見かけた。
同じに聞こえるんだけどなぁ。と思っていた。
言わなかったけど。
さすがに全国に向けて言ったら伝わらないし、U字工事も使わなかったんだろうけど、栃木独特の言い回しにびっくりすることがあった。
先生が生徒に向かって呼びかける。
「自転車のうらに乗ったらあかんよー」
うら。裏?
自転車の?
後で聞いたら、うらというのは「後ろ」という意味だった。
いろいろ驚きの方言があったけど、特に好きだったのが「だいじ?」だった。
なんだかあったかい「だいじけ?」
「だいじ?」というのは、大丈夫?という意味で使われる方言だ。
転んでしまったあの子に。
うまくいかずに落ち込んでいる、同僚に。
あの子元気かな?様子が気になる時。
心配ないさー!と肩を叩いて励ましたい時。
大丈夫って言葉と同じように、みんな「だいじけ?」と使っていた。
私の中に「だいじけー?」はすんなり染み込んでいった。
言葉の響きも、大丈夫っぽいところがあったし。
だいじ。大切みたいなニュアンス。
それが、大丈夫と聞かれるよりやんわりとしていて、優しくて。
とても好きだった。
また、ちょっと朴訥な雰囲気もある、栃木の人の気遣いのような、優しさのような。
「だいじけ?」の響きに、そんな人間性を感じて好意を持ったのかも知れない。
方言に詰まった愛も、一緒に届けている
栃木を離れてからも、「だいじけ?」は私の中に残り続けた。
子ども達が転んでしまった時。「だいじ?」と口を突いて出る。
励ましたい時に「だーいじだいじ。なんとかなるよ」と言いながら肩をさする。
なに言ってるの?みたいな顔もせず、子どもたちは「だいじ」を受け取っていた。
言葉を受け取ってる、というより、そこに現れる想い。
あなたのことを思ってるよ。っていうのを受け取ってくれてたんだろう。
そこには昔栃木で受け取った、大切な人たちの愛情も、一緒に溢れ出ている。
そんな気持ちになるのだ。
私も元気でやってます。
また会いましょうね。
あ、しましょうね〜は、うちなーぐちだった。また会おうね。
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