前回の続きになります。
「なるほど。私はだいぶ、頑張ってたのかも知れないです」
私の向かいに立っていた、若くて可愛らしい、吉岡里帆ちゃんみたいに笑う先生が、そんな風に呟きました。
もちろん、園の子ども達のことは大好き。慕ってくれるのはとても嬉しい。
けど、子どもを膝にのせて、話を聞いて、髪の毛を触らせて…
家に帰るとぐったりしてしまっていたんだそう。
それでわが息子の長くなりがちな話をつい、うわの空で聞いてしまう。そんな自分に、自己嫌悪していたんだと言うのです。
先生のエネルギーは小さめ。こまめに充電が必要。だから切れちゃって当然。良いんです。
「おうちに帰る前に、ちょっとだけ自分の時間を作ってみてください。
1人だけの時間が持てたら、エネルギーチャージできて、余裕の持ち方も少し変わると思います」
おせっかいかな、余計だったかな?と思いつつ、そんなお話をさせてもらいました。
小学校の先生として働いていた時。
忙しく働き、子ども達の話を聞き、クタクタで、心がすり減ってしまってる。
そう感じる時は、保育園に長男を迎えに行く前に、通り道にあるスタバで「5分でいいから」と決めて、自分1人でぼーっとする時間を作っていました。
私も、若くて可愛らしい先生と同じ、エネルギー小さめの人間。
すり減らした心のまま、充電切れで長男を迎えに行く。夕飯の支度をしながら「ねーお母さん」と度々呼ばれ、ついイラッとして「今話しかけないで!」と冷たく言い放ってしまう。
そんな日が続いたある日。
これ、誰も幸せになってない。
って、ふと思ったんです。
5分でいい。
自分1人きり、誰にも干渉されない時間を取る。
人に淹れて貰ったコーヒーをすすって、ほおっと息を吐く。
エネルギーが小さくて、圧がなくて、その分人の影響を受けやすい私たち。意識的に、周りの人や声から、離れる時間を持つ事が大切です。
いつも子ども達のありのままを受け入れてくれる、若くて可愛らしい、素敵な先生。そんな先生が、これからも楽しく保育園で働き続けてくれたら良いな。
そのためにも、自分自身の特性を知って、持っている強みを上手に使っていけたらいいですね。
もっと言えば、上司や管理職、組織をまとめる立場にいる人が、職員みんなの強みを活かせるような声掛けやチームづくりを心がけてくれるといいな。
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