何を買うかじゃなく、誰から買うか。そんな時代。
私の身近には、この人から買いたい!って思わせてくれるような、魅力的な人が沢山。
その方々を観察していて気づいた、共通点。
どの人も魅力的!
この一択!
たくさんいるお手本の中から、今日はお一人をご紹介…。
毎週買い物に出かける、大型ショッピングモールがあるんです。そこで、我が家の1週間分の食料品を買い込みます。
普通のスーパーより売り場が大きいので、鮮魚コーナーには、捌く前のお魚がでーん、と並んでいたりします。
沖縄で暮らしていた頃は、魚の種類はほぼマグロ(沖縄近海でよく獲れるのは、暖かい海に泳ぐマグロです)。マグロは焼くと硬くなるので、あまり子どもたちも食べてくれない。
かといって青魚は空輸の関係で、高いし、とれたて新鮮!というわけでもなく。
そういう理由で、魚が食卓に並ぶことが、あまりなかったのです。
それに比べたら、茨城は最高じゃないか!
サバちゃんにイワシちゃん。時期が合えば、ブリちゃんも安い。
こんな感じで、鮮魚コーナーに毎回足を運ぶようになりました。
そう、きっかけはこんな感じ。
このショッピングモールの鮮魚コーナー、週末の午前中には、店員さんが常駐しています。
白い作業着に、黒いビニールのエプロン、長靴。漁港にこんなおばちゃんがいそうだな、という風貌。
その方は「いらっしゃーい」「今日はブリがお安くなってまーす」と、呼び声をかけながら、鮮魚コーナーの前に立っています。
買い物には、小1の長男がついてきていました。
「あら、お兄ちゃんお手伝い偉いねー」
「バーコード読み込むのなんて、最近の子はさすが、スイスイだねぇ」
こんな感じでいつも褒めてくれるから、彼もまんざらではない表情。
長男のおかげで私も顔を覚えてもらい、1人で買い物に来ても、「いつもありがとうございますねー」なんて言ってもらえるようになり。
おばちゃんに会いたくて、時間を選んで買い物に出かけるように、なっちゃったほど。
私は、おばちゃんのファンになっちゃったんです。
最近の鮮魚コーナーは、北海道からのお魚が多いらしく、あんこうとか、タラとか、ニシンが並んでいる。
私は調理したことがない魚ばかり…。
今日はお魚、買えそうにないかなと眺めていたら、おばちゃんは気づいてくれたのかな。
「ニシンはよかったら、三枚おろしに出来ますからー」と、提案してくれました。
「おろしたやつを、竜田揚げとかにしたら、お子さんも食べやすいですよ」
ニシン、竜田揚げにできるの!
「うわー、ありがとうございます。お願いします!」
と、大きめのニシンを3枚おろしにしてもらいました。
とはいえ、普通まるっと食べるニシンは、おろすのに時間がかかったんでしょうね。
奥の方から切られたニシンが出てくるまで、しばらく鮮魚コーナーの前で待っていました。
すると向こうから「おはよう〜」と手を振りながらおばあちゃんがやって来ます。
鮮魚コーナーのおばちゃんも「あら、今日もありがとうございます」と挨拶を交わしている。顔馴染みのお客なんだな。
「今日は〜でさあ。」
「あー、よかったですねー。」
「今日の魚は、こんな感じなの?ちょっと使いづらそうねえ」
「小エビもありますよ。唐揚げかー、あとはかき揚げか…」
なんて会話が弾んでいます。
この鮮魚コーナーのおばちゃんに会いたくて、お店を訪れる人がいる。
少なくとも、私とこのおばあちゃんは、確実におばちゃんのファン。
このショッピングモールは、鮮魚コーナーのおばちゃんを表彰しないと!めっちゃ売り上げに貢献してるぞ!
そうか、投書箱にそれを書いて出しておけばいいんだ。そうしよう。
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