うちの子、根拠なき自信がすごいのよ。
笑いながらそんな話をしてくれたお母ちゃんがいました。
娘ちゃんは、もうすぐ4歳になる女の子でした。
私たちがお喋りしているすぐ隣で、器用にハサミを使って折り紙を切っています。
「私ね、はさみで切るのすごいでしょ」
私に、見て!と言わんばかりに、声をかけてきます。
大声で騒いでいる、男子2人を毎日見てるせいでしょうか。女の子。可愛いなぁ。
「ホントだね、すごいねー!」
と褒めると、彼女は嬉しそう。
実際、4歳前にハサミをキレイに持って、まっすぐ切ったりカーブを付けて切ったりしていて!
すごく器用!
「ハサミは本当にうまいし、手先は器用やからいいんですけどね」
関西出身のママ、関西弁で、別な日の出来事を話してくれました。
娘ちゃんが大好きな、同い年の女の子がいるのだそう。
その子と一緒に遊んでいて、遊びたい遊具の取り合いになってしまった時のこと。
「もう!⚪︎ちゃんより、私の方が可愛いのに!」
ママは一瞬ポカン。
え、今、可愛い関係ないやん!
しかも、自分で⚪︎ちゃんより私が可愛いって言うてる。
うちの子、どれだけ自信満々なの!?
その後も事あるごとに
「私はもも組さんで、一番大きいんやで(早生まれだし、背は低い方)」
「私は⚪︎ちゃんより早く走れるでー(背もちっちゃいので、基本みんなよりゆっくりめ)」
親は恥ずかしくてたまらない…っていう話を、されていたんです。
なんて可愛い話なんだ…。と思いますけどね。
確かに我が子があちこちで「僕は⚪︎ちゃんよりできるもん」とか言ってたら、嘘つけ!ってツッコミたくなるかも。
「不思議なんですよね。足の速さとか、背の大きさとか、比べっこしてみてわかりそうなもんなのに。
どこを見て『私は大きい!とか私は速い!』って、思ってんねんやろ、ってね。」
自分と他人との比較ができるようになるのが、一般的に9〜10歳ごろと言われています。
小学校でいえば、3年生、4年生ごろです。
最近は「小4ギャップ」って言葉がありますが(こういう言葉を作るのがうまい人がいるんですね)、
自分と他人との差、つまりギャップを感じ始める時期という事なんですね。
比較とか、ギャップって、あまりいい意味で受け取られないですね。
あの子と比べて、私は背が低い。
よそのこと比べて、うちの子は早く走れない。
私もそうやって、自分とよそを比べて、勝手に自己嫌悪に走りがちですけど。
それって実は正しい「比較」の使い方ではない。
比較する能力っていうのは、結構すごいことで、そしてもっと科学的。
「比較する」、2つの事柄を比べる能力が育ったってことは、「子どもたちが成長した証」でもあるんです。
例えば、小学校3年からスタートする理科。
3年理科の大きなテーマは「比較できる力を身につける」です。
学習指導要領には、こんな言葉で「比較ってね…」と解説されています。
特に,本学年では,学習の過程において,自然の事物・現象の差異点や共通点を基に,問題を見いだすといった問題解決の力を育成することに重点が置かれている。
小学校学習指導要領(平成 29 年告示)解説 理科編より 抜粋
昨日と今日のヒマワリの違いは、なにかな。
晴れた日と、雨の日のグラウンドの違いってなんだろう。
条件の似通った2つのものを比べっこして、同じ点・違う点を見つける力を養うのが、3年理科の大きなテーマ。
大人はカンタンにやってるけど、実はハイレベルな事なんです。
大分話が飛躍してしまったけど。
幼稚園くらいの子どもたちが「私は世界で一番すごい!」なんて、大人が笑ってしまいそうなことを言ってても。
いいんですよ。
そういう、可愛くて、優しくて、最高な世界を生きてるわけなんです。
「もうほんま、横で聞いてて恥ずかしいわー」
そう言いつつ、目を細めて笑うママ。娘ちゃん可愛くてたまらないんやろな。
私もつられて、嬉しくなっていました。関西弁もつられて出ちゃったわ。
そういう点では、我が家の長男は早いうちから「僕は絵を描くのが苦手」「走るのは得意じゃない」とネガティブ発言をしていましたっけ。
彼は彼で、小さい頃から、周りを観察する力に長けていたんでしょうね。
あとは、カッコ悪い思いをしたくないから、苦手なものには手出しをしたくない。
これはこれで、彼の個性です。
小学校に入って、苦手なものにも取り組まないといけなくなって。
そのあたりを今年一年、苦戦しながらも頑張ったね。
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