長男が学校から帰って来たら、プールバックを買いに行こう。
そのつもりで夕飯の支度を終えて待っていた。
週に2回水泳教室へ行っているのだが、使っていたバッグの持ち手が取れてしまった。100均で買ったのに、3年くらい持った強者だった。
「ただいまー」
長男が帰ってくる。
彼の声はよく通るのか、次男はこの声で必ず、昼寝から目覚める。
おやつを食べ、(珍しく)ササっと宿題を済ませ、プールバックどうしようか?という話になる。
プール教室のバッグが欲しいらしい息子。ただあれは結構な大きさで、ランドセルと合わせて持ち、登下校するのは大変。
結局、今週は家にあるカバンのどれかで代用する事にして、図書館へ行くことにした。
自転車で行こう
「自転車で行こうか?」
こう聞いたのは私だ。だから、この後クタクタになったのも自己責任だ。
長男は自転車、私と次男は歩いて、家から1キロちょっとの図書館へ向かった。
長男は自転車に乗れるものの、まだ真っ直ぐ走れずふらついたりする。本当は自転車用の細いレーンがあるのだが、車にぶつかりそうなので歩道をゆっくり進んでもらう。
後から言われて「それ最初に言って!」とガックリ来たのだが、長男は補助輪なしの自転車で歩道を走るの、初めてだったらしい。てっきりお父さんと練習してるんだと思ってた。
次男は歩くけど、とうてい自転車のスピードには追いつかない。
始めはヨーイ、トン!とか言って楽しそうに自転車を追いかけてたけど、飽きたんだろう。
「だっこ」 はいはい、と次男を担ぎ上げる。もう体重12キロの彼は、担ぎ上げるがしっくり来る。
ワンワンのCD、早く中開けたい
ここまではよかった。
どうにか図書館に着いて、長男が本を読んだり選んだりし始めた時、私がフラッとCDコーナーに行ったのが悪かった。
次男が見つけてしまったのだ。
「あ!ワンワン!」
いないいないばぁ!のCDを引っこ抜き、次男が大喜びしている。その場で座り込み、中を開けようとしている。
慌てて立たせて(CDコーナーは大人が多くて静かなので)絵本コーナーに行こうと促す。
そしたら図書館外に出て、CDを持ち帰ろうとする。
つい大声で「ダメダメだめ!!」と止めてしまった。
入り口のセンサーが鳴ったら大変、慌ててしまった。
最近ゾロリにはまっている長男はお構いなし。のんびりと、どのゾロリを読もうか眺めていた。
長男が本を決める間、司書のお姉さんや読み聞かせボランティアをしてるらしいおじいちゃんが、次男に声をかけて相手をしてくれた。
長男を追いかけ、次男をひっぱりながら帰る
ここからがまた一仕事だ。
長男を追いかけ、次男を引っ張り、家に歩いて帰らないといけない。
こんなに大変だったなんて。甘くみてました。
「さ、帰ろう」と次男の手にあるワンワンのCDを受け取ろうとしたら、頑なに離さない。別に取って食うわけでも壊すわけでもないのに。
仕方なく、ワンワンのCDを掴む手とは反対側に立ち「お母さんとおててつなぐんだよ」と言い聞かせて歩き出す。
あっ、長男がいない。
いないというか、彼が先に行きすぎてて見失っている。
うそでしょ?
危ないじゃん。もう薄暗くなり始めてるのに。自転車、ライトも付いてないのに。
次男を抱えて走りたいけど、なぜか抱っこを拒否。抱えられたらCD取られると思ってるの?
遠くに見えた長男に「そこで待っててよーー!」と声を張り上げる。次男はとりあえず急かしつつ歩かせる。
運動できてよかったけど、これ、なんの罰ゲームだろう。
あーあ、と天を仰いだ。夕焼け空が綺麗だった分、余計におかしく思えた。
ホント人間は思い通りになんてならない
人間なんて、思い通りにならないよね。子どもなんてその代表みたいなもんだ。昨日は余裕もなくて大分ガミガミしたけど、ホントは心の余裕をもう少し、持てたら良かったなぁ。
思い通りにならない、よりは予想外の表現が近いのだが、次男はワンワンのCDを抱えて、なんと1キロ歩き切った。
この人ポテンシャル高いなあ。
スポーツ選手で花開くかしら。
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コメント
なっちゃんがてんやわんやしてる姿が目に浮かぶようでした。
同じような思いしたことあるし、そんな時は余裕がなくて自分の都合で行動を促してたのを思い出し、軽く反省…(しても時間は戻らないけどね)
最後の次男君への思いがあるから大丈夫♡