音楽はいい。
一瞬でその場の空気を変えてくれる。
例えばどうだろう。
運動会のBGMで有名な「天国と地獄」。
♩チャンチャーン チャラララ チャンチャンチャラララ
チャンチャンチャララララ チャラララララ♩
あれが流れたら早歩きしたくなる。
ホントに不思議なのだけど、耳馴染みがまだない子どもでもそうなってしまう。
それだけ、音楽には力がある。
場の雰囲気や思考を変える、スパイスになってくれる。
国語の授業で書いた、作文や詩、パンフレット。
それを読み合う時間がある。
その時によく音楽をかけていた。
流れはいつも、こう。
机の上に、作品と真っ白の紙を用意する。
紙には記名しておいてもらう。
「みんなの作品を読んで、面白かったところやなるほど!って思ったところを見つけてね。
どんどん読んで、どんどんコメント書いてください。
ではどうぞ」
子ども達は鉛筆だけ持って席を立ち、クラスメイトの作品を読みに行く。
グループのみんな分は読むよう伝えるので、最初のうちは隣同士で席を交換して読む。
それが終わると、教室中を歩き回って、いろんな子の作品を読みに行く。
その後ろで、音楽をかける。
前に紹介した体育の時は、どちらかというと場の空気を「テンポよく変える」意図で使うんだけど、
こちらは「程よく集中してもらう」ためにかける。
だから選ぶのは「気にならない音楽」。
菊次郎の夏のテーマソング「summer」などはよく使った。
この曲もよかった。
ちなみに美術館で流れていそうなジムノペティ
こちらは「美術館っぽすぎて緊張する」と苦情が出た。
静かだけど、かしこまりすぎない。
子どもたちの感覚に合った音楽探しは、面白かった。
美術館っぽすぎる。
ある意味、私がねらっていたものが届いていたんだなと思った。
美術館とまではいかなくても、普通の授業で作品を読む、って雰囲気を変えたかった。
いつもと違う雰囲気にして、楽しみたかったのだ。
音楽が鳴り止むまで、自然と活動が続く。
なので私もみんなに混じって、作品鑑賞をする。
その場でやれば評価もサッと終わるので良い。
なによりみんなと読むのは面白い。
「あの子の作品面白かったよ」
「あいつ意外と上手かったよ」
そうなのー!と言いながら、みんなの作文を読み合うのだ。
初任の時に渡された「image」のCD。
指導教諭の一言と、あのCDがなかったら、こんなスパイシーな授業もできなかったな。
先生に感謝だし、忘れず覚えてた自分にも拍手したい。
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