こんにちは。ジャスティスなつみこと、やすのなつみです。
子どもたちが「大人になるの楽しみだ」と思える世の中を作るために
・子育て、頑張ってきたと認める許可を出せる
・「あの頃の幼い自分」を解放できる
・自分の人生を、自信と勇気を持って生きられる
そんな女性を増やすべく、活動しています。
小学校の国語の授業には、「物語を書こう」という単元があります。
起承転結とか山場をつくるとか、学年や教科書によってテーマは様々。
子どもたちがわりと、楽しく活動できる単元なんだよね!
自由に想像して書けるし、ゾロリやおしりたんていの著者さんになったつもりで、物語をつくるのはワクワクする♪
出来上がった後にみんなで読み合うのも楽しい。
子どもたちの個性が作品の中で爆発していて、すっごく面白い。
なかでも忘れられないのが、とある男の子の書いた物語。
彼に書く喜びを感じてもらえたこと。
クラスのみんなが協力してくれたこと。
彼の「こだわり」を無下にしないで、受け入れ、生かせたことが何より嬉しかったなー。
そのクラスで出会った男の子は、
こだわりが人いちばい強かったんです。
自分が納得しないと動き出さないし、
自分が「安心だ」と思えないと、行動を起こさない。
一度、体育のサッカー中に尻餅ついちゃって、歩けなくなっちゃって(ヒビもなし、捻挫もなしなんだけど…)
「松葉杖をついてないと不安」ということで、しばらくそうして登校してました。
子どもたちも「ホントは歩ける」って知ってたけど、そうっとしてくれて。
たまに
「先生、こないだ松葉杖使わないで階段昇ってたよ」って
こっそり言いにきたり。w
話を戻して・・・物語を作る活動。
まずは時、場所、人物、性格や特徴を書き出してみよう。
そんな活動なんだけど、彼はメガネに手をやったり、腕組みをしたり、うーんと首をひねったり。
そう、作業が進んでいなかった。
何か納得いかないことがあるんだろう。
で、それはおそらく彼本人にもわからない。よく分からないけど、ハマらない。
彼に声をかける。
「今、困ってる?」
うん。彼は首を縦にふる。
「じゃあさ、みんなにもヒントもらってみようか。どう?」
彼の顔がパァッと明るくなる。うん、と頷く。
私は教室全体に呼びかけました。
「皆さんすみませーん、ちょっとだけ時間もらっていいですか。
一緒に考えてもらえないかな?」
私は黒板に、彼が決めていた「人物」の部分を板書する。
「⚪︎くん、イラブチャーが主人公の物語を描きたいんだって。
で、主人公以外の部分が、決まらないんだって。
『場所』とか『時』とか、いろいろヒントをもらえないかな」
クラスのみんながうーん、と首を捻る。
「うーん、やっぱりイラブチャーだから海?」
「うんうん。どこの海がいいかなあ」
「意外に寒い海とかよくない?」
「川とか」
「あ、面白いねー」
次々板書する。
彼も腕組みをしながら聞いている。
「イラブチャーはどんな人物?」
「イラブチャーなのに見た目が地味」
彼の口が「ほおー!」って形をしている。
表情が変わったのをみて、
「これで進められそう?」
彼に尋ねた。
うんうんと頷く。
「うん、じゃヒント参考にやってみてね。みんなもありがとう」
ここからはサクサク進んだ。
見た目が地味で「どうせ」が口癖のイラブチャーが、とある出来事を機に前向きに変身していく大作。
ひとりで書き上げた彼は、誇らしげだった。
ちなみにイラブチャー(アオブダイ)って、これ。
彼は「自分で考えたいし、決めたい」っていうこだわりがあった。
でも「アイデアが浮かばないし、かといってどう聞いたらいいかもわかんないし…」って部分で、動けなかった。
無理やり「こうしなさい」って言わずに進められて、良かった。
みんなが手伝ってくれて、良かった。
そう、ヒントはきっと
「他の人に助けてもらう」
なんだろうねー。
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