僕はお父さんと付き合ってるんだよね。息子の優しさに触れた話

子育て

「はーい、はっぱのそうじやさんがとおりまーす!」

昨日、とある幼稚園の園庭開放に出かけた。

年長さんくらいの男の子が、小さい手押し車に落ち葉をいっぱい入れて、すべり台の下から出てきた。可愛い。

子どもが紡ぐ言葉って、どうしてこんなに可愛いんだろう。大人に比べたら確実に、体の中に詰まってる言葉の数って少なくて、それなのに…違う、だからだな。

だから、湧いてきた言葉は純粋で、私たち大人をハッとさせてくれるんだろうな。

今朝SNSを眺めていたら、小学校教諭で著書もある女性が、同じく子どもたちの言葉に胸を掴まれた話をしていた。

生活科の時間に、校庭で「秋みつけ」をしていたそうだ。子どもたちはたくさんの落ち葉を前に「先生!くじらぐものはっぱだよ!」「葉っぱの赤ちゃんみつけたね」「虹色の葉っぱだ!」と呟いた。

それを見て、子ども達の感性に感動したり、同時にそれはいつ失われていくんだろうみたいな切なさを覚えるんだという。

わかる。その感性は失われるのか、それとも裏に隠れて見えなくなっているのか。

その討論をしたい気持ちもあるけど、今日は子どもたちの「ハッとする言葉」について喋りたいから、その論議はまた今度(語りたい人ぜひ喋りましょう・笑)

昨日湯船の中で、「ぼくとお父さんは、大体3、4年くらい付き合ってるんだよね」と長男が急に言い出した。

一瞬混乱する。付き合ってる?父さんと? しかも、あなたは小1で7歳じゃん。

ただ前にもこんな表現を彼はしていた。その時は、パパと男2人で旅行に出かけたことを「付き合った」と言ってたはず。

ちょっと突っ込んで聞いてみる。まず、「え、7歳なのに父さんとは3、4年のお付き合いなの?」

長男はうーんと呟き、こう返す。「だって、2人で旅行したのが、ぼくがキリンさん(年中組)の時だからさ」

なるほど。次男の妊娠中に、主人が今しかできないからと長男を連れて2人旅に出かけたのだ。その時のことを言ってるのかな。

「ま、それが最初でさ、次にフェリーに乗って茨城のおうちまで旅行したでしょ?」

そうね、と私が相槌を打つ。沖縄から茨城に引っ越す際、主人の車を鹿児島までフェリーで運び、そこからあちこち立ち寄りながら、茨城に借りた新居を目指して車旅をした。その時も長男と夫と、2人きり。

「でもさ、付き合うってどういうこと?」

もう一つ、一番聞きたかったことを聞いてみる。この人は付き合うという言葉を、どういう意味で使ってるんだろう。

「あのさ、ぼく、お父さんに付き合ってあげたんだよ。」

「ふーん。お父さんの行きたいところにも、一緒に行ってあげたってこと?」

「まあねー。一緒に行こうってお父さんも言うし、一人で旅行したら寂しいじゃん」

若干話がちぐはぐしたけど(いつもよりはわかりやすかった)、一緒に行ってあげるって意味も含めて「付き合ってる」って言葉を使ってるみたいだ。

そう。長男は優しい。お友達の遊びの誘いにも、気軽に「やるやるー」とのっかっていく。調子にのって叩いて来る2歳の次男にも、絶対手は上げない。

そうかー、お父さんにも付き合ってあげてるのね。優しいなー。と呟きながら、私は頭を洗い終わる。そしたら、「まあね。仕方ないよね」と妙に上から目線な物言い。長男は誇らしげにすっぽんぽんで腕をフリフリ、踊っていた。

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コメント

  1. すっぽんぽんで踊るって、やっぱ男子ですよね!!
    基本的に、大人になっても変わらない部分です。
    そのまま、ありのままの優しさと男らしさ⁉︎の成長を見守りたいですね。