なんかイイ!
なんか違う。
上手く言えないんだけどさ。
そんな返答に
「どういうこと?」「ちゃんと説明してよ!」と、問い詰めるように聞き返していませんか。
我が家の長男は、感覚的にモノを捉えて話します。
「感覚的」というのは、なかなか人に理解されにくい。
そんな彼が小学校に入学したら、周りと上手くやっていけるかな…
引っ越した先で、長男をよく知る友達もいない中での小学校入学。親の私は不安でした。
私自身が小学校の先生をしていた時も、長男のようなタイプの子がいました。
Ωちゃん、と呼ぶことにしましょうか。
(コミュニケーションの取り方のタイプとして、ざっくり、βちゃん、αちゃん、上記のΩちゃんに分けて、普段お話をしています)
言ってることが変!とか、話があちこち飛ぶから何言ってるか分からない、とか。
Ωちゃん達は「変な子」ってラベルを貼られがちでした。
でもΩちゃんたち、見方を変えれば、普通と違う捉え方ができたり、みんなが思いつかないようなアイデアを生み出せたり!
スペシャルな存在なんです。
「みんなと一緒に」とか「揃えて」とか。
これまでの学校現場で良しとされてきた、そういうのはもう違うよ。
彼らはそんなメッセージを、私たち大人に投げかけてくれているんじゃないか。そんなことすら感じました。
長男の個性を受け入れてくれる、そんな担任だったら、いいな…
「どうか、素敵な先生と巡り会えますよう…」と、入学式までドキドキしていました。
長男のクラスは、若い女性の先生が担任になりました。
初めての学級懇談会。先生がクラスの子ども達を嬉しそうに褒めてくれたのが、忘れられません。
「一年生のどのクラスよりも、声が大きくて元気いっぱいなんです。
素敵な子どもたちだなって思います。」
先生が、校歌を歌うクラスの子の動画を見せてくれました。
みんな、これでもか!と口を開けている。
歌うというか、もう怒鳴ってるに近いw
あんまり元気すぎて、観てるお母さん達も、思わず笑ってしまっている。
ちゃんと歌いなさい!とか、怒鳴り声はだめだよ!なんてことを、先生は言わないんだな。
子どもたちの、元気なありのままを褒めて下さる目線、いいな〜。
素敵な先生と出会えたことに、嬉しくなりました。
感覚的に生きている、Ωちゃんの素質を持った長男。
入学してしばらく、締め付け感のある洋服を着たがりませんでした。
俗にいう感覚過敏、なかでも、触れるものに過剰に反応する、触覚過敏。
病院に行ったわけじゃないけど、行けばおそらくそう言われるような。そんな状態でした。
長男の通う小学校は、公立なんだけど、制服のある学校。
襟付きのシャツや、ある程度長さのある靴下。身につけるものに指定がありました。
服をちぎりそうな勢いで「いやなんだよー!」と暴れる長男。入学式から3日続けて、登校班にも間に合わない。
見かねた夫が、担任の先生に直接、状況説明をしに行きました。
先生は「分かりました。お洋服、みんなと同じでなくても大丈夫ですよ。」と夫に言ってくれたそうです。
その後も長男は、体育着を着ずに、1人違う服で活動してたり、赤白帽をかぶらなかったり。
周りの子も特に気にしてなかったらしい。
ある日、こんなことがあったんです、と先生からお聞きしました。
クラスの子が長男に「なんでいつも赤白帽かぶんないの?」と聞いたそう。
長男は「なんか、なんとなくいやなんだよねー」と答えたそうです。
親の私たちにも理由が分かりませんが、本人も分からない。
感覚的に分かってるけど、言葉に表しきれないんだと思います。
特にΩの素質を持つ子は、「考えてる!でも上手く言えないの!」みたいな事が、よくあります。
たまたま隣で聞いてた先生は、長男に声をかけたそうです。「理由を話せると、長男くんもスッキリするよ。」
まだ一年生だし、上手く伝えるのは難しいところもありますよね。
ああ、先生は、無理に理由を聞き出そうってせずに、見守ってくれているんだな。
「なんとなくいや」なんだね。それをありのまま、受け止めてくれている、先生の姿勢に涙が出そうでした。
私たちは、テレパシーは使えない。
言葉を使ってコミュニケーションを図ろうとします。
そして「ちゃんと言わなきゃ分からないよ!」とか、言いがちです(自戒を込めて)。
なんかイイ!なんか違う。
上手く言えないんだけどさ。
こんな表し方をするタイプもいるんだ。
それが頭にあるだけで、いつもより優しくなれます。
みんな違って、みんないいんです。
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