あなたにお願いしたい!私が人となりに惚れ込んだ、2つのお店

子育て

「この人が大好き!ファンなんです!」そんな対象がひとりくらいは、人生のどこかに皆、いたのではないか。

その昔、私が中学生だったころ。V6のイノッチのファンだった。

彼の出てる雑誌は片っ端から買い、ドラマに出ると聞いたら毎週ビデオテープに録画して、ラジオ番組を始めると聞いたら、食卓のそばに置かれたラジカセにかじり付いて聞いていた。

FMの電波が入りにくいところにラジカセがあって、でもそこから動かすことができなくて、スピーカーに耳をくっつけて聞いてた。

イノッチのファンになった理由は、人柄の良さが透けて見えるどころか、丸見え!だったから。

当時、全国の学校をV6が訪れる番組をやっていたが、どこに行ってもどんな生徒にも、イノッチは近所のお兄さんみたいにフレンドリーに接してくれていた。あの人柄にキュンとなった。

今はいろんな商品・サービスがあり、誰から買おうか、どこから買おうか選べる時代。だから、「この人にお願いしたい!」と思ってもらえるって、貴重なこと。

ファンになってもらい、この人から買いたいな、と思ってもらう。惚れてもらうために「自分の人となりを届ける」ことってすごく大事。

だんだん住み慣れて来た茨城で、「サービスを受けるならココ!」と決め込んでいるお店が2つある。どちらも、店員さんの人柄が大好き。この人に会いたくて、お店に通っているようなものだ。

家の近くに大型イオンモールがあり、毎週末にそこへ行って、1週間分の食材を調達している。そこの鮮魚コーナーのおばちゃんが私は大好きだ。

気さくな雰囲気と、お魚についての丁寧な説明、程よい距離感が心地いい。

お客さんが多く来る土日、鮮魚コーナーの前に、私の推しなオネエさまは現れる。捌く前のイワシやアジ、三枚おろしになったサバやブリが氷の上に並んでいて、「いらっしゃーい」と呼びかけをしながらコーナーの前でお客さんに声をかけている。恰幅が良い体格で、いかにも地元んちゅ(茨城の人)という、ちょっときびきびした感じのおばちゃん。

「あ、ブリはそのまま焼いてもいいし、今日のは煮付けにしても美味しいですよー」

「水かますですか?あんまり見ないですもんねー、アジみたいに焼いたりフライにしたら良いですよ、あっさりしてるんでねー」

ある日魚の調理法について訊ねたら、丁寧に答えてくれた。きびきびして話しかけにくいなと思ってたから、ギャップにすっかりやられてしまった。

おまけに長男にも声をかけてくれた。「お手伝いしてんのー、偉いわねぇ。最近の子はタブレットもスマホも使うの上手いから、アプリでお買い物なんてちゃちゃっとやれちゃうわねー」長男はへへと照れていた。

毎週私が来るからといって、今週も来たのーとか、久しぶりねーと特別声はかけてこない。私はそれくらいが心地いい。

でもこの間、お魚を渡しながら「いつもありがとうね」と一声かけてくれて、認識してもらってるんだと嬉しくなった。おばちゃんに会いたいから、買い物に行くのは必ず土日の午前中!と私は決め込んでいる。

もう一つは、最寄駅から2つ離れた駅に隣接する、シェアキッチンのとあるオーナーさん。毎週金曜にそこを借りて、カフェをやっている女性。それがもう一人の、推しなオネエさま。やりたいことをどんどんやる行動力も尊敬しているし、沖縄の人みたいな「いちゃリばちょーでー(一度会ったらみんな兄弟)」の心持ちが最高だ。

シェアキッチンの持ち主さんが「沖縄大好きな人が、金曜に店をしてるよ。よかったら紹介するよ」と声をかけてくれた。

そのご縁で出会った彼女は、定期的に沖縄を訪れ、三線も習って、時折このキッチンをライブハウスにして三線ライブを開いたりしている。

初めて、その方がいらっしゃる日にシェアキッチンを訪れた時。一歳になりたての次男を連れていたので、邪魔にならないよう、お食事が終わったらすぐ帰ろうと気を張っていた。

彼女は会うなり「かわいい息子さんねー!」と彼を愛でてくれ、ランチプレートのそばに、小さく握ったおにぎりを添えてくれた。そして、大人用の机ばかりでごめんね、頭ぶつけないようにね、と仕切りに次男を気遣ってくれた。

そればかりか、色々私の話を聞いてくれ、「三線してるの!サークルにおいでよ!なんなら、今度ここでライブ出ません?」とんとん拍子に色んなことを勧めてくれた。

この方のおかげで、茨城でのコミュニティが広がり知り合いが増えた。自宅から近いわけではないけど行きたくなっちゃうし、子連れでランチどうしよう?となったら、子どもウエルカムな彼女の店を紹介したくなる。

その人の言葉、雰囲気、対応に、人となりが見える。同じものを売ってる店ならいくらでもあるけど、この人がいるからココにしたい!と思ってもらえる。私の在り方や発信も、そんな風でいたいなぁと、二人のお姉さまを思い出している。

在り方も、言葉の扱い方も、毎日少しずつ、コツコツと磨くしかないけどね。

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