「そっか、今まで普通にやってたことじゃん。」肩の力が抜けた。
とある講座で「相手との共通点を探しましょう」と言われて、勝手に固まってしまっていた。どうしたらいいんだろう、と数日ぼんやり考え込んでいた。
ある日の友達のひと言で、ピンと来た。彼女は楽しそうにこう話してくれた。「こないだ会った人とね、実は小学校が一緒でね!いろいろ喋るうちに偶然それを知って、嬉しかったの!」
そう、共通点を探すには、その人と喋ること。相手に興味を持つこと。
そして、小学校?嬉しい? あー!!私やってたじゃないか!と、昔やっていたレクリエーションを思い出した。
小学校の先生をしていた時。
進級し、新しい学年、新しいクラスになった4月に、決まって行うレクリエーションがあった。
まず、配られた用紙の質問に、どんどんチェックを入れていく。例えば「朝ごはんにはパンを食べる」「イヌよりもネコが好き」「きょうだいがいる」などと書かれていて、当てはまるなら◯を付けていく。
一通りその作業が終わったら、次にこんな指示を出す。
「ではこれから、その用紙とえんぴつを持って、クラスのみんなにしつもんしに行きましょう。自分と同じ!な人をどんどん見つけて来てください」
自分の名前を伝え、自分がチェックを入れた項目について尋ねる。ぼくはイヌが好き!尋ねた相手もイヌが好き!だったら、しつもんのそばにその子の名前をメモしていく。同じ、がたくさん見つかった人の勝ち。
この活動は盛り上がる。朝ごパンじゃない子が多いクラスだったりすると「えー!パンの子がいないー!」みたいな事になって、みんなの生活の様子まで見えちゃう。
時間があれば、この活動の後に、用紙を使ってフルーツバスケットをする。「きょうだいがいる人!」って言われたら、そこにチェックのある人が椅子を立ち、移動しないといけない。
これがまた面白い。「今日の靴下が白の人!」とか言ったら、全然いなかったりしてみんなで大笑いしたり。
このレクで、一気にクラスの雰囲気が緩む。似たようなところが、実はみんなあるんだね、なんて感想が出る。
実は、レクを通して半ば強制的にコミュニケーションをとっている(しかも短時間で大人数と)。
話す事で相手を知れて、共通点が見つかり、親近感を持ってもらう、そこがねらいだったりするので、クラスの雰囲気が緩んでもらわないと困る。つまり失敗だったってことになるので…
ちなみにこのレクは、大学のゼミの先生が教えてくれた。
ライフスキル教育という学びの中の一環で、このレクがプログラムとして組まれていた。栄養士のお仕事をしていた頃は、大人向けの健康教室でも使っていたけど、それもすごく盛り上がった。
共通点があるって、やっぱり嬉しいよね。相手のことが身近に感じられるし、親しみを持てるし。
さあ!共通点を探しましょう!なんて言われるとガチガチになっちゃうけど、こうして質問を用意してもらったり、ゲームのようにやれたりすると、楽しみながらいつのまにか、目的(主催側のね)が達成されていたりする。
今まで学んで来たことは、しっかり身になってるな、今度はこんな風にゲーム形式で、共通点探しができたら楽しいな。なんて思った。
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